福山潤一人朗読劇『作家、46歳、独身』東京公演が成功裏にスタート
2025年7月4日から6日まで、東京のCBGKシブゲキ!!にて福山潤による一人朗読劇『作家、46歳、独身』が初日の幕を開けました。この公演は大阪でも7月11日から13日まで行われる予定です。
公演初日を前に、福山潤と脚本・演出を担当した岡本貴也がフォトコールと取材会で意気込みを語り合う姿が印象的でした。福山は、この一人朗読劇に挑戦するにあたり、「自分一人で朗読劇をやったらどうなるのか」という興味があったと述べ、約2年前に岡本にこの企画を提案したことが明らかになりました。
福山は「劇的に派手な作品は普段の活動で十分に行っているため、逆に地味かもしれないが、一人の人間のリアルな生活を描き出したい」と語ると、岡本はそれに対し笑いながら突っ込みを入れる一幕も見られ、二人の親しい関係性が伺えました。
この作品は岡本の実生活を部分的に元にしたある作家の物語であり、福山のキャラクター的な演技がその空気感を一層引き立てています。フォトコールの際に披露された冒頭20分のシーンでは、福山演じる主人公がコーヒーを片手に登場し、日常の小さな出来事を淡々と語り始めます。その語り口はあたかも観客に向けて話しかけるようにナチュラルであり、その瞬間から物語への引き込みが始まります。
物語は、仕事の無い作家が自信作をテレビ局のプロデューサーに送り、そして別居中の妻に脚本を伝えるシーンが描かれ、彼女から放たれる衝撃的なメッセージが物語に緊迫感を与えています。この瞬間、福山の饒舌さがより一層力を発揮し、観客を一気に引き込んでいきました。
また、福山がまるで台本を持たずに演じているかのような自然さも印象的でした。台本は舞台上に設置されたパソコンに表示され、作家らしい設定にマッチした演出が施されています。福山は「初めは台本を持って行う予定だったが、これは自分のスタイルではないと感じた」と述べ、演出の過程で新しい形を模索していった経緯を語ります。
さらに、岡本は「主人公が一体誰に語りかけていたのかは、物語の最後で明らかになる」と説明しており、観客の興味を引き続ける展開が用意されています。福山も「観る人に興味を持ってもらえれば嬉しい」と意欲を示しました。
この独特の朗読劇は、観客に自分自身の過去を振り返る機会を提供し、何気ない日常の中に埋もれている感情に気づかせてくれます。「一人の男があがき続ける姿を楽しんでほしい」と語る福山の言葉が、期待感をさらに高めます。
公演情報
- - 公演名: 福山潤 一人朗読劇『作家、46歳、独身』
- - 作・演出: 岡本貴也
- - 東京公演: 2025年7月4日〜7月6日 @CBGKシブゲキ!!
- - 大阪公演: 2025年7月11日〜7月13日 @近鉄アート館
- - チケット: 前売り6,000円〜10,000円
詳細は公式サイトをご確認ください!