Synflux株式会社、2.5億円の資金調達を実施
Synflux株式会社(シンフラックス)、代表の川崎和也が率いるこの企業は、最新の資金調達ラウンドにおいて2.5億円を調達しました。この調達は、Goldwin Play Earth Fundがリード投資家となり、立命館ソーシャルインパクトファンド、mint、MTG Venturesといった新たな株主の参加を得て行われました。この結果、同社の累計調達額は4.7億円となります。
資金調達の目的と期待される効果
今回の資金調達は、Synfluxがアパレル・ファッション業界との連携を一層強化し、持続可能なデザインの実現を推進することを目指しています。具体的には、上流のサプライチェーンへの導入を拡大し、素材廃棄の削減や効率的な生産プロセスの確立を通じて、環境負荷の低減に貢献することが目指されています。また、海外市場への進出を計画し、グローバルに「Algorithmic Couture」の社会実装を加速させるための体制を整えていく方針です。
さらに、調達した資金は人工知能や3Dシミュレーションを用いた新たなデザイン手法の研究開発や人材採用にも投資される予定です。この取り組みにより、デジタル技術を駆使したサプライチェーンの最適化を進めつつ、高品質かつ大規模な持続可能製造ソリューションを提供する体制が構築されるでしょう。
投資家からのメッセージ
株式会社ゴールドウインの新井元氏
新井氏は、デザインと機能性の高次元な融合が高機能製品開発において特に重要であり、同時に環境問題への対策も進める必要があると述べています。彼は、Synfluxの技術が従来の設計と融合し、新たな可能性を生むことに期待を寄せています。
立命館ソーシャルインパクトファンドの野池雅人氏
野池氏は、Synfluxが提案するものが生地の使い方の見える化や最適化、そして創造性の拡張に寄与するものであると述べています。彼は、持続可能性と経済性を両立させることができる未来を見ることができたため、投資を決定したと語っています。
mintの木暮圭佑氏
木暮氏は、Synfluxの成長を見守っており、同社のプロダクトが将来的に重要な役割を果たすと信じています。持続可能な未来に向け、さらなる支援を決定した背景には、彼自身が同社商品を体験し、その価値を実感したことがあります。
MTG Venturesの伊藤仁成氏と松渕祐也氏
二人は、Synfluxの取り組みがすでに成果を見始めていると評価し、さらに具体的な連携が期待されると述べています。彼らは、同社を全力で支援する意向を示しています。
Synfluxの全体像
Synfluxは「FASHION FOR THE PLANET / 惑星のためのファッション」を企業ミッションに掲げ、2019年の設立以来、アパレル業界における持続可能な解決策を提供してきました。特に、機械学習やアルゴリズミックデザインを用いたデザインシステム「Algorithmic Couture」を開発し、衣服生産における素材廃棄を最小限に抑える取り組みを進めています。多数のブランドに導入され、各種アワードでもその価値が認められています。
今後、Synfluxはさらに組織体制を強化し、国内市場だけでなく海外市場にも対応できる体制を整えていくことで、ファッション産業の未来を切り開いていく考えです。環境に配慮したファッションの在り方を再定義し、持続可能な未来に向けた大胆な進展を期待したいところです。