アニエスべーギャラリーで開催されるNAZEの個展
アニエスべーギャラリー ブティックでは、2024年5月24日から6月29日まで、アーティストNAZEによる個展『KAWARU MONO KAWARANAI MONO』が開催されます。この展覧会は、 NAZEが廃材を活用し、新たな価値を見出す挑戦的な作品を展開するユニークな機会です。
NAZEのアートへのアプローチ
NAZEは、日常にある廃材を単なる「ゴミ」として捉えず、創造性を引き出す原材料として利用しています。その手法は、素材の本質的な美しさや潜在的な価値を再発見し、既存の価値観に挑戦する姿勢を示しています。現代社会における大量消費への批判を超え、私たちが「もの」と交わる視点を再考し、無垢で柔軟な関わりを取り戻すための行為なのです。
代わりに、NAZEは即興性と遊び心を駆使し、「創造」とは何かという問いを提示しつつ、新たな表現の可能性を追求しています。この分析的とも言える視点によって、私たちは作品が生まれる瞬間に立ち会うことができます。
展覧会の開催内容
展覧会の期間中、NAZEはギャラリーに常在し、実際に作品を制作していく予定です。不定期ではありますが、来場者が訪れる際には、NAZE自身がその空間を改良し続けることで、展覧会の雰囲気は徐々に変化することでしょう。このプロセスは、アートがどのように進化するのかを見る絶好の機会を提供します。
また、アニエスべーから提供される用済みの洋服の見本残布も、展示作品に取り入れられ、その過程を通じて新たなアートとして生まれ変わるのです。
展覧会情報
- - 開催アーティスト: NAZE
- - 展覧会名: KAWARU MONO KAWARANAI MONO
- - 会場: アニエスべー ギャラリー ブティック(東京都港区南青山5-7-25 ラ・フルール南青山2F)
- - 会期: 2024年5月24日(土)〜6月29日(日)
- - 時間: 12:00〜19:00
- - 休廊日: 月曜日
- - 詳細: こちら
NAZEの表現哲学
アーティスト自身の声明によれば、物作りに対する愛情は、子供の頃に落ちているどんぐりなどを拾っていたことから始まりました。町のコンクリートや自然の中に埋もれた美しい素材に触れながら、それを宝物に変えていく過程は、彼の創造性を刺激します。このような貴重な経験が、今の彼のアートに大きな影響を与えています。
特に、フィリピンのマニラで見た廃材を用いた建築物や色彩豊かなトライシクルの風景が、彼にインスピレーションを与えていることが窺えます。自身のアートの根底には、そうした経験と価値観が強く影響していることを明らかにしています。
アーティストプロフィール
NAZEは、グラフィティカルチャーを基にしたドローイングやペインティング、廃棄物を使用したオブジェなど多岐にわたる作品を制作しています。また、アーティストユニットcontact Gonzoのメンバーとしても活動し、様々な展覧会に参加。過去の展覧会リストからも、その活動が幅広いものであることが伺えます。
彼の作品は、観る人に新たな問いを与え、廃材が持つ独自の魅力を存分に楽しむことができるアートとして、多くの人々に感動を与えることでしょう。
この展覧会は、アニエスべーの精神を体現しつつ、社会の様々な価値観に挑む試みでもあります。廃材を使ったアートがどのように私たちの視線を変えうるのか、ぜひ自身の目で確かめてください。私たちの「宝物」とは何なのか、改めて考えるきっかけになることでしょう。会場でお会いしましょう!