物流改革の新潮流
2025-08-21 12:57:03

ファッション業界の未来を切り開く「アパレル物流研究会」の設立

ファッション業界の新たな挑戦



2023年10月、ファッション業界の大手4社、アダストリア、バロックジャパンリミテッド、TSIホールディングス、ユナイテッドアローズが共同で「アパレル物流研究会」を設立しました。この新たな取り組みは、業界内で共通する物流の課題を解決し、効率化と持続可能性の実現を目指すものです。

背景と目的



物流業界は現在、人手不足や環境負荷の増大といった深刻な課題に直面しています。特に2024年から始まるトラックドライバーの労働時間規制(いわゆる「2024年問題」)や、急速に進む超高齢化社会がもたらす「2025年問題」は、ファッション業界にも大きな影響を与えると懸念されています。これは、コスト上昇や輸配送の遅延につながる恐れがあります。

他の業界では物流の共同化が進んでいるものの、アパレル業界では成功事例が少なく、多くの中小企業が存在しているため、単独での改善には限界があります。そこで、新たに設立された「アパレル物流研究会」では、以下の3つの目的を掲げています。
1. 各社の物流課題を共有し、業界全体の共通課題を明確化すること。
2. 将来の物流インフラの部分共通化に向け、Discussion、実験、検証を行っていくこと。
3. 参加企業を増やし、業界全体に利益をもたらすこと。

具体的な活動とその成果



これまでのところ、研究会では共同配送のさまざまな計画(PoC)を実施しており、店舗向け及びECモール向けの共同配送の実験を行っています。特に、ECモール向けの共同配送においては、荷量の確保によって輸送効率が改善されるとの結果が出ています。また、物流拠点や納品形態のニーズが共通する企業が集まることで、新しい輸送ルートの開拓が期待されています。

これまでの経験を踏まえ、多くの企業が参加することで、物流効率がさらに向上し、より良い成果を得られるという仮説を持っています。したがって、今後も研究会の参加企業を増やしていき、ファッション業界全体の課題解決に向けて一丸となって取り組んでいきます。

参加企業の紹介



「アパレル物流研究会」には、以下の4社が参加しています。これらの企業はそれぞれ異なる強みと特性を持ち、ファッション業界でのシェアを広げています。
  • - アダストリア: 多様なブランドを展開し、国内外でファッションのワクワクを広げるプラットフォーマーを目指しています。
  • - バロックジャパン: 高いデザイン性を持つブランド群を有し、製造小売業(SPA)として多様なマーケットで展開しています。
  • - TSIホールディングス: レディース・メンズアパレルの幅広いカテゴリーで知られ、ファッションの楽しさを提供しています。
  • - ユナイテッドアローズ: セレクトショップを運営し、デザイナーズブランドとオリジナル商品をミックスした商品を提供しています。

これらの企業が協力し、物流における課題を乗り越え、ファッション業界全体が持続可能で効率的なサステナブルな取り組みを進めていくことが期待されています。今後の動向に注目です。


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