『ドリーム・アイランド』復活!
2025-05-08 11:19:50

ヴィム・ヴェンダースの未公開アートフィルム『ドリーム・アイランド』がデジタルリマスターで復活!

近年、映画界で注目を浴びているのが、偉大な映画監督ヴィム・ヴェンダースが手掛けた幻のアートフィルム『ドリーム・アイランド - ヴィム・ヴェンダースの失われた夢』です。この作品は、実際には未公開でありながら、監督自身が「一番好きな作品」と語るほど、彼の創造の根源に迫る深い内容を持っています。

クラウドファンディングでの復活
最近、発表された情報によると、この作品はデジタルリマスターされ、世界に再び届けられることになりました。そのためのクラウドファンディングが3月から開始され、5月15日での終了を迎えます。このプロジェクトに関わっているのは、過去にヴェンダースの作品に深く関わってきた文化人類学者の今福龍太氏です。彼は本作について「このフィルムが現実に蘇ること、それこそ私たちのもう一つの奇蹟だ」とコメントし、作品への期待を寄せておられます。

新たな場面の解禁!
クラウドファンディング開始に伴い、追加場面の写真も公開されました。これには、エレクトロニク・ペインティングや、ヴィム・ヴェンダース自身の姿が含まれており、この幻の作品がどのように形作られているのかが垣間見えます。

『ドリーム・アイランド』の背景
この作品は、1991年に公開された映画『夢の涯てまでも』の一環として作成された「夢のシークエンス」に基づいています。当時使用されなかった約100分間の映像が厳選され、監督自身と彼が12歳の時に撮影した8mmフィルムが組み合わされています。このキャリア初期における重要な作品は、彼のフィルモグラフィーの中でも特にユニークな存在として位置づけられています。

プロジェクト発足の背景
2020年、30年ぶりに『ドリーム・アイランド』を見ることができなかったヴェンダースは、アソシエイト・プロデューサーの御影雅良氏にメールを送り、自身の映画についての想いを語りました。その後、失われた映像とフィルムを見つけるという長い道のりの中、仲田早織氏という一人の女性がプロジェクトに参画することになります。彼女は父親が本作の撮影監督を務めた故・仲田能也氏の娘で、父との思い出を胸に、再びこの作品に光を当てる決意を固めました。彼女の熱意が、このプロジェクトの誕生へとつながったのです。

作品が伝えるメッセージ
物語の中で描かれるのは、恋人を失った女性の想いと、東京の新宿公園で音を集める男の視点です。大人になった私たちが忘れがちな「夢」という概念を見つめ直す物語。観察者であるヴィム・ヴェンダースは、自身の夢を追いかけることで、観る者に多くの問いを投げかけます。子供たちの笑い声が響く東京の中で、純粋な夢を持つことの大切さが描かれています。

最後に
この『ドリーム・アイランド』プロジェクトは、ただの映画製作ではなく、家庭や歴史、文化が織りなす複雑な感情を映し出しています。それだけでなく、現代のデジタル映像表現の可能性を追求する試みでもあります。皆さんもこのクラウドファンディングによる夢の実現を支援し、幻のアートフィルムの復活に貢献してください。成功すれば、作品制作のドキュメンタリーや映画祭への出品も計画されています。


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