未来のファッションを彩る「おむつコレクション」
2025年大阪・関西万博の一環として開催された『O-MU-TSU WORLD EXPO 未来のおむつコレクション』が、6月24日に夢洲で行われました。このイベントは、日本福祉医療ファッション協会が主催し、おむつをテーマにした多様なトークショーやコレクションが展開されました。
京都精華大学のデザイン学部ファッションコースの学生たちもこのプロジェクトに参加し、株式会社ワコールと連携して新たなデザイン提案を行いました。これにより、一般的にネガティブなイメージを持たれがちなおむつを、誰もが楽しくオシャレに使えるアイテムへと昇華させました。
ワコールとのコラボレーション
学生たちは、ワコールの協力の下、商品の生産過程で発生する残材を使用して、持続可能なファッション作品を創り上げました。この取り組みは、万博が掲げるSDGs(持続可能な開発目標)の達成に寄与することを目的としています。
「O-MU-TSU WORLD EXPO」では、視覚的に楽しめるデザイン性を重視し、おむつに対する社会的偏見を払拭することを目指しました。32点に及ぶ革新的なおむつがファッションショー形式で発表され、参加者全員が多様なバックグラウンドを持つことを意識した非常にユニークな企画として評価されています。
学生のデザイン作品
デザイン学部のプロダクトデザイン学科に在籍する4年生の初田真悟さんと安江心良さんは、ファッションコースで学んだ技術と知識を駆使しておむつのデザイン案を提出しました。彼らは、ファッションで社会を幸せにするという大学方針を体現し、従来のおむつのイメージを一新する作品を生み出しました。
京都精華大学の教育理念
京都精華大学のファッションデザイン専攻は、衣服を通じて人々を幸せにすることを目指しています。学生たちは、デザインだけでなく市場のニーズを分析し、プロモーションの手法を学び、実際の社会で求められるファッションを生み出す力を育てています。さらに、彼らは自らの創造力を通じて新たなビジネスを形成し、持続可能なデザインのあり方を学ぶことに注力しています。
指導教員の小北光浩氏は、世界的なデザイン学府での経験を生かし、学生たちの創造性を引き出す指導を行っています。彼の指導の下、学生たちはファッション業界での実践的なスキルを磨いています。
文化・芸術教育の担い手
京都精華大学は、1968年に設立された大学で、表現を通じて社会に貢献する人材を育てることを使命としています。人文学部、メディア表現学部、芸術学部、デザイン学部、マンガ学部を含む多彩な学部を擁し、学生はさまざまな表現手法を磨くことができます。
この度の万博での展示を通じて、ファッションが社会に果たす役割や、デザインが持つ力を再認識する機会となりました。今後も京都精華大学から生まれる新たなデザインが、社会に大きな影響を与えることを期待しています。