會田瑞樹の新作音楽世界に迫る!
打楽器奏者であり作曲家の會田瑞樹が、北原白秋生誕140周年を祝して新たな音楽作品を発表します。この特別な公演は、5月10日と11日に横浜のかなっくホールで行われ、朝日新聞文化財団と野村財団の助成を受けた大規模なイベントです。タイトルは「會田瑞樹作曲 世俗歌集《北原白秋のまざあ・ぐうす》」。
140年の歴史と新たな表現
北原白秋は大正10年、36歳の時に英国童謡集《まざあ・ぐうす》を出版しました。この作品は、日本におけるその類い稀な先駆的なものであり、大正時代の文化と子どもたちへの温かい視線を反映しています。會田瑞樹は、その120篇全てにおいて音楽を創作し、700分にも及ぶ壮大な作品に仕上げました。この新たな音楽は、世代を越えて多くの人々に親しまれることでしょう。
公演では、會田の独自の視点から見た大正と令和の多様性への志向が感じられます。彼は、歴史的背景と現代の価値観が融合することで、新たな作品が生まれると信じています。この公演は、過去と現在をつなぐ懸け橋としての役割も果たすでしょう。
映像演出と最新技術の融合
特筆すべきは、映像演出を手がける秋山大知による新たな映像体験です。活版印刷された古典的な文字を大型スクリーンに映し出し、観客をその美しい言葉の世界へと引き込む試みが初めて公開されます。映像と音楽の境界を越えた新しい表現は、今後の音楽の形態を変える可能性を秘めています。
會田瑞樹、音楽家としての経歴
會田瑞樹は1988年に仙台で生まれ、12歳から打楽器に出会い、様々な音楽家から指導を受けてきました。彼は武蔵野音楽大学で打楽器を専攻し、2014年に大学院を修了。以来、300以上の新作初演を手掛ける「あらゆる試みに没頭する音楽家」として知られ、数々の賞を受賞しています。
最近では、4月4日に発表したフルート独奏のための《囀笛》が注目を集めています。これは、鳥のさえずりをテーマにした作品で、まざあ・ぐうす=母鵞鳥の深い意味が込められています。
音楽を通じての新しい体験
本公演は、北原白秋の作品を新たな形で蘇らせる試みであり、多くの期待が寄せられています。音楽ファンのみならず、家族連れでも楽しめる内容となっており、3歳以上の入場が可能です。未就学児は膝上鑑賞が無料というのもうれしいポイントです。入場料金は一般が3000円ですが、地域社会との結びつきを重視したこのイベントにぜひ参加してみてはいかがでしょうか。
公演情報
- - 開催日: 5月10日/11日
- - 場所: かなっくホール(横浜市神奈川区民文化センター)
- - 出演者: 渕田嗣代(ソプラノ)、根岸一郎(テノール)他、豪華なメンバーが集結!
最後に
音楽は文化の粘土であり、時代を超えて人々を結びつける力を持っています。會田瑞樹の《北原白秋のまざあ・ぐうす》は、21世紀に生きる心を打つ新たな音楽の冒険となることでしょう。あなたもこの特別なメロディーに触れてみませんか?