ガンマ波カラオケ実証実験：脳波と音楽の新たな融合の可能性

ガンマ波カラオケの実証実験とは？

最近、エクシングとVIE株式会社が共同で、新たな試み「ガンマ波カラオケ」を開発しました。このカラオケは、脳波の一種であるガンマ波を利用し、歌唱による神経活動の変化を促すことを目的としています。ガンマ波は、約30Hz〜80Hzの高周波で、記憶の想起や思考、感覚の統合、注意の集中に関与することで知られています。

ガンマ波の重要性

ガンマ波は、特に40Hz前後でのリズムが顕著であり、脳が高度な情報処理を行う際に強く現れます。研究によると、ガンマ波の刺激はマウスの認知機能を改善する効果があるほか、人を対象にした臨床試験でも認知機能の低下を抑える可能性が示されています。

実証実験の基本情報

今回の実証実験では、19名の被験者を対象に、特別に制作されたガンマ波を含むカラオケ曲（Gamma条件）と通常のカラオケ曲（Control条件）を使用し、脳波を比較しました。脳波の変化は、歌唱前の楽曲視聴、実際の歌唱、歌唱後の再視聴の3つのタイミングで測定しました。

実証実験の結果

その結果、通常のカラオケと比べて、特にガンマ波カラオケを実際に歌っている際に、明らかに高いガンマ波が確認されました。これは、歌唱によって脳が活性化され、より高い認知機能を発揮する結果であると考えられます。通常のカラオケ曲では、著しいガンマ波の変化は確認されませんでした。

研究の意義と今後の展開

今回の結果から、ガンマ波刺激が歌唱による神経可塑性や認知能力の向上に寄与する可能性が示唆されました。これは、高齢者を含む幅広い利用者に新たなエンターテインメント体験を提供しかつ、音楽を通じた脳の健康促進に寄与する新形態のサービスと言えます。

VIE株式会社のビジョン

VIE株式会社は「味わい深い人生を ~Live Connected,Feel the Life.~」というミッションを掲げ、ニューロテクノロジーとエンターテインメントの融合を目指しています。また、さまざまな研究機関と提携し、ウェアラブル脳波計や関連技術を開発しています。

今後は、ガンマ波カラオケの普及を通じて、音楽と脳科学が結びつくことで認知機能の維持や向上に寄与することを目指しています。その取り組みの一環として、ニューロテクノロジーの研究開発を強化していくのです。