ヤマハ、管楽器エントリーモデルの梱包箱が金賞を受賞
最近、ヤマハ株式会社が製作した管楽器エントリーモデルの梱包箱が、世界的に公認されたパッケージデザインコンペティション「Pentawards 2025」で金賞を受賞しました。これは、特に「BRAND IDENTITY & CONNECTED PACKAGING」カテゴリー内の「Re-designing projects: Iconic Brands」セクションでの受賞で、公開された結果により、多くの人々から高く評価されました。
「Pentawards」は、2007年にベルギーで設立され、今日までに世界95カ国から36,000件以上の応募を抱える権威あるコンペティションとして知られています。ヤマハにとって、この大会への参加は初めての試みでしたが、その初回で金賞を勝ち取ることができたのです。さらに、一般投票で選ばれるPeople’s Choice Awardでも12作品の最終候補に選出されるとは、まさに快挙といえます。
受賞作品の概要
今回受賞したのは、ヤマハが提供する5種類の管楽器エントリーモデル用の梱包箱です。対象となる楽器には、トランペット(YTR-2330)、フルート(YFL-212)、クラリネット(YCL-255)、アルトサクソフォン(YAS-280)、テナーサクソフォン(YTS-280)などがあります。これらの梱包箱は、2025年において16年ぶりにデザインが改善されました。
この再設計では、サステナビリティや環境負荷低減を重視しながら、消費者が製品の価値や魅力をいち早く認識できるような、洗練されたデザインを追求しました。開発には、楽器設計者とデザイナーが緊密に連携し、質感や内部の構造まで細部にわたってチェックが行われました。
開封した瞬間の感動
管楽器エントリーモデルは多くの人々にとって初めて手にする楽器となるため、箱を開ける瞬間は特別な体験です。この瞬間は、その後良い関係を築くためのスタート地点であり、デザインもその期待感を高めるために工夫されています。外装には、楽器が半透明のアクリルケースに収められているかのような「ぼかし」表現が施されており、開けたときのワクワク感を引き立てています。
サステナブルの取り組み
デザインの刷新による環境への影響も大きな特徴です。具体的な変更点は以下の通りです:
- - 水性インクを使用するフレキソ印刷への変更により、揮発性有機化合物(VOC)や廃水の発生が削減。
- - 印刷面積の大幅な削減によって、インク使用量も従来の約1/10に減少。
- - 再生紙を使用し、その使用率を100%に引き上げる試みも行いました。これにより、より環境に優しい製品を提供することが可能となりました。
コメント
楽器事業本部の坂本仁部長は、「受賞の背後には、デザイン力や環境活動への真剣な取り組みがある」とし、今後もお客様に感動を与える製品の創出に努める意向を示しています。
さらに技術本部の川田学所長は、「社会の価値観が変わりつつある中、より魅力的なデザインの創造に挑み続ける」と語りました。これらの取り組みにより、ヤマハは今後もサステナブルな製品の提供に積極的に取り組む姿勢を示しています。
結論
ヤマハの新しい管楽器エントリーモデルの梱包箱が「Pentawards 2025」で金賞を受賞したことは、デザインの力と環境への配慮が見事に調和した結果です。この受賞は、消費者との信頼関係を築くための新たな一歩であり、ヤマハが持つ価値観やビジョンがいかに重要であるかを象徴しています。受賞を通じて、さらなる革新と挑戦が期待されるところです。