トーキョーヴィジョン、新たな経営体制で映像事業の未来を切り拓く

トーキョーヴィジョンが事業承継を実施

映像輸入配給・制作を手掛ける株式会社トーキョーヴィジョンが、社外の支援を受けて新たな経営体制へと移行しました。このたびの承継において、清水匠が2024年より代表取締役に就任することが決定され、吉森崇夫前社長は取締役として新体制に関与し続けることとなります。これにより、トーキョーヴィジョンは新たな成長戦略を描いています。

事業承継の背景

トーキョーヴィジョンは、1978年に設立されて以来、日本のテレビ局に海外の映像作品を輸入し、配信する事業を中心に展開してきました。その実績を背景に、メディア業界での影響力を保ち続けています。しかし、近年の急速なテクノロジーの進化や視聴者のニーズの多様化に伴い、持続的な進化が求められています。

このような状況を踏まえ、吉森は次世代のリーダーシップに託けて、経営者の交代へとつながる道を選びました。NSFと横浜銀行の協力を受け、清水の選定に至るまで、多数の経営志向の候補者たちとの面談が行われました。清水は、映像業界での経験と従業員との親和性が評価され、後継者として指名されています。

新代表のプロフィールと抱負

清水匠は、2016年に大学を卒業し、広告とマーケティングの分野で活躍した後、2021年にはFintech関連のスタートアップで事業開発に従事しました。その多様な経験を基盤に、トーキョーヴィジョンの新たな代表として就任。

彼は次のようにコメントしています。「当社の受け継がれてきた役割を継承するにあたり、大きな責任を感じています。映像業界の変革期を迎えている今、私たちが持つ強みを活かしながら、新しい市場機会を創出していく所存です。」

Icon Capitalの関与と新しいモデル

事業承継にはIcon Capitalも参画しており、同社は「従業員承継型の投資」モデルを採用しています。このモデルは、企業内から新たな経営メンバーを育成することを目的としており、トーキョーヴィジョンはこれを通じて社内外から経営陣を形成し、強固な経営基盤を築くことを目指しています。

従業員の意欲を引き出し、主体的に成長に関与させることで、映像ビジネスの新たな未来を切り拓くための環境を整えていく予定です。

関係者の声

吉森前社長は、「トーキョーヴィジョンが地域に密着した映像を提供してきたことへの感謝を述べつつ、新たなリーダーシップとともに次のステップに向かうことを希望します」とコメントしました。また、NSFの村本COOは、「長い歴史を持つ企業の伝統を尊重しつつ、新たな価値を生み出すことが重要」と述べ、新体制への期待を表明しています。