映画『イミディエイト ファミリー』がもたらす新たな視点
音楽の裏側で支え合った者たちの物語、映画『イミディエイト ファミリー』がついに6月19日(金)に公開される。このドキュメンタリーは、名曲の陰に存在する“ファミリー”たち、すなわちセッション・ミュージシャンにスポットを当てている。
この映画は、アメリカのウエストコースト・サウンドを支えたミュージシャンの生涯と功績を描写。ジェイムス・テイラーやキャロル・キング、リンダ・ロンシュタット、ジャクソン・ブラウンなど、名だたるアーティストたちがレコーディングやツアーを行う際に彼らがどのように貢献してきたかを紹介する。
映画の主役は、ダニー・コーチマー、ワディ・ワクテル、リーランド・スクラー、ラス・カンケルという4人のセッション・ミュージシャン。彼らは、米国の音楽シーンにおいて欠かせない存在だった。映画では、ミュージシャンたちやその関係者へのインタビューを交え、彼らの音楽的旅路を立体的に描き出している。
日本の音楽シーンにおいても、彼らの存在は大きい。かつての「シティポップ」ブームにおいて、名曲の背後には常に彼らの手があった。松任谷由実の「14番目の月」や、野口五郎のアルバムに参加したことは、その一例である。特に1970年代から80年代にかけて、日本でも多くのアーティストの楽曲制作に関わり、その影響を与え続けている。
映画の中で語られるエピソードの一つには、2018年に行われた「ザ・イミディエイト・ファミリー」の来日セッションがある。この際には五輪真弓、小坂忠、奥田民生ら著名なミュージシャンが集まり、奇跡の共演が実現した。この交流は、単なる音楽的なコラボレーションに留まらず、双方の国や文化を理解し合う深い友情の証でもある。
また、映画には特殊映像も収録されており、特別にワディ・ワクテルが自身のエピソードを語るシーンも見どころだ。彼がコンビニで自分のギターソロが流れた際のエピソードには、思わず笑ってしまう。彼の人柄が感じられる素晴らしい瞬間でもある。
映画『イミディエイト ファミリー』は、TOHOシネマズシャンテ、kino cinéma新宿、YEBISU GARDEN CINEMAなどで劇場公開される。上映期間中にはトークイベントも行われ、アーティストや音楽ライターなど多彩なゲストが参加予定だ。ファンならずとも見逃せない機会となることは間違いない。
以下は、トークゲスト登壇付き上映のスケジュールである。
- - 6月19日(金)19:15開始 / 19:45上映開始(東京エビスガーデンシネマ)
- 登壇者:KEIKO WALKER、白井英一郎、前むつみ
- - 6月20日(土)12:00開始 / 12:30上映開始(東京TOHOシネマズシャンテ)
- 登壇者:川原伸司、杉真理
- - 6月26日(金)20:30開始(東京TOHOシネマズシャンテ)
- 登壇者:ジョージ・カックル、朝日順子
各イベントは、チケットを持っている観客のみが参加可能である。
最後に、映画はただのエンターテイメントに留まらず、音楽と人とのつながり、愛を感じさせる作品である。音楽の裏側で繰り広げられたストーリーをこの機会にぜひ体感してほしい。公式HPやSNSなどでも最新情報が発信されているので、そちらもチェックしてみよう。