松竹が新たに立ち上げたプロジェクト『松竹アーツアンドクラフツ』
2024年、松竹株式会社は創業130周年を迎え、エンタテインメントを支える職人たちの技術を広める新プロジェクト『松竹アーツアンドクラフツ』を発表しました。このプロジェクトは、歌舞伎や演劇、映画に欠かせない制作スタッフや職人の素晴らしさを伝えることを目的としています。
これまでも、松竹は130年にわたり歌舞伎や映画を生み出してきましたが、衣裳や美術、小道具を手掛ける職人たちの技術はあまり表に出ることがありませんでした。しかし、その一つ一つの作品に込められた技巧や情熱は、もっと多くの人たちに知ってもらうべきものです。ファンや観客がその技術に触れることで、エンターテインメントの深みや魅力を再認識することができるでしょう。
プロジェクトの第一弾企画:『松竹創業130周年記念オークション』
『松竹アーツアンドクラフツ』の第一弾企画として、2025年に開催される歌舞伎の襲名披露を記念したオークションが実施されます。このオークションでは、尾上菊之助改め八代目尾上菊五郎の協力のもと、実際に歌舞伎座で使用される衣裳や小道具が出品されます。これまでの松竹の歴史の中で、襲名披露に絡む衣裳や小道具がオークションに出されるのは、今回が初めての試みです。
出品物の一例
- - 衣裳:赤綸子雲霞枝垂桜繍振袖着付(『京鹿子娘道成寺』より)
- - 衣裳:黒縮緬駕籠目に菊染物柄裾模様赤縮緬裾振袖着付(『弁天娘女男白浪』より)
- - 小道具:振り鼓(『京鹿子娘道成寺』より)
- - 大道具:背景画額装(『京鹿子娘道成寺』より)
このオークションでは、歌舞伎の「襲名」という重要なイベントに関連する貴重な品々が出品されます。皆さんには、これらのアイテムを間近で感じていただき、職人の技や思いを体感していただける機会となります。また、オークションの売上の一部は、今後の舞台制作に還元され、職人たちの活動支援にもつながります。
オークション開催情報
プレビュー展示
オークションに先立ち、出品物の一部は歌舞伎座2階ロビーで展示されます。これにより、観劇される方々に実際に作品を見ていただく機会が提供されます。
- - 日程:6月2日~27日(休演日10日、19日)
オークション
- - 日程:2025年6月28日(土)
- - 場所:銀座近辺
- - 時間:開場12:30、オークション13:30~15:00(予定)
参加方法
事前入札や当日参加の詳細については、松竹公式HPをチェックしてください。参加希望者には、申し込みの案内が送付されます。
まとめ
このように、松竹の新しい試み『松竹アーツアンドクラフツ』は、職人の技術を軸にした新たなエンターテインメントの楽しみ方を提案します。歌舞伎や映画のファンにとって、職人たちの思いを感じる貴重な機会になることでしょう。ぜひこの機会をお見逃しなく!