人気YouTubeチャンネル「ほんタメ」が贈る文学賞の魅力
人気教育系YouTubeチャンネル「ほんタメ」が主催する第9回ほんタメ文学賞が、先日配信されたライブ中継で受賞作を発表しました。この文学賞は、たくみ部門とあかりん部門に分かれ、各部門の大賞を選出する形式で行われています。今回、たくみ部門の大賞を受賞したのは、著者三日市零さんの『魔女の館の殺人』です。教育系YouTuberのヨビノリたくみさんと女優の齋藤明里さんがMCを務め、文芸に関する新たなスタイルの情報を展開しています。
受賞作の概要
2025年上半期を対象にした第9回文学賞の受賞作は、2023年9月6日に発表されました。三日市零さんが著した『魔女の館の殺人』は、参加者が読者となれる謎解き要素を含んだミステリー作品です。作中では、主人公たちがリアル脱出ゲームに挑む中で起こる衝撃の殺人事件が展開されます。「殺人(マーダー)」と「謎解き(リドル)」をテーマにした作品は、多くの読者に刺激と興奮を与えることでしょう。
物語のあらすじ
ストーリーは、理学部に在籍する大学二年生の進藤理人と彼のルームメイトで性格が異なる柏木詩文が、山奥の洋館で行われる脱出ゲームに参加するところから始まります。楽しいはずの脱出ゲームが突如として恐怖の舞台に変わり、館内で見つかった焼死体が彼らを待ち受けるのです。次々に襲い来る危険に、彼らが待ち受ける謎は九つ。それを解くことができなければ、館から出ることはできません。理系と文系が織りなすベストコンビによるリアルな謎解きミステリー、この作品は読者にただ読まれるのではなく、共に謎を解く感覚を提供してくれます。
著者のプロフィール
三日市零さんは、福岡県出身の若手作家です。慶應義塾大学を卒業後、2023年には大型コンペである第21回『このミステリーがすごい!』大賞にて注目を集めた『復讐は合法的に』でデビュー。彼の作品は法的な観点からのミステリーを描き、多くのファンを魅了しています。今回の『魔女の館の殺人』は、彼の初の小説作品であり、脱出ゲームへの熱い情熱が反映された一作となっています。彼が初めて小説を書くきっかけとなったのは、コロナ禍での自宅での推理小説読書で、そこから生まれた独自の世界観と真剣な謎解きへの挑戦がこの作品に活かされています。
作品の特長
本書にはストーリーを進める中で読者が試される「謎解き問題」が随所に盛り込まれており、単なる物語を楽しむだけでなく、読者自身も一緒になって解決を目指せる構造になっています。この斬新なアプローチは、古典的なミステリーに新しい風を吹き込んでおり、読者に新感覚の体験をもたらすことでしょう。脱出ゲームと推理小説の融合がもたらす緊張感と解決の快感は、多くのミステリーファンにとって見逃せない要素です。
書誌情報
『魔女の館の殺人』は、株式会社ハーパーコリンズ・ジャパンから2025年5月に発売予定です。文庫判で400ページ、それを680円で手にすることができるのは、まさにコストパフォーマンスが高い作品と言えるでしょう。興味を持った方は、ぜひチェックしてみてください。
文学賞を盛り上げる「ほんタメ」チャンネルの今後の展開にも大いに期待が寄せられます!