KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『未練の幽霊と怪物』
2026年2月13日から3月1日まで、KAAT神奈川芸術劇場の大スタジオで音楽劇『未練の幽霊と怪物―「珊瑚」「円山町」―』の上演が決まりました。本作は国際的な演劇作家である岡田利規によって生み出され、彼特有の「夢幻能」の形式を基にした作品です。今回の公演に関するビジュアルなどの情報も公開され、多くの注目を集めています。
岡田は、霊的存在が未練を語る「幽霊」というテーマを用いて社会的、政治的な問題を浮き彫りにします。本作はKAAT神奈川芸術劇場の2025年度メインシーズンの一環として位置づけられ、新作『未練の幽霊と怪物』は、前作から5年ぶりに登場する待望の続編です。
脚本・演出は岡田利規
岡田利規は日本の現代演劇において重要な作家であり、その作品は常に社会の問題に向き合う姿勢が際立っています。今回の作品も、彼が長年追い求めてきた「言葉」と「身体」、そして「空間」が織り成す一体感を表現しています。特に『未練の幽霊と怪物』においては、登場人物の背景にある社会的な問題を丁寧に描き出し、観客に考えさせる作品に仕上げています。
公演の内容
本作は、『珊瑚』と『円山町』という二つの物語から構成されています。『珊瑚』では、辺野古に生息していた珊瑚が主人公として描かれ、未練を持つ幽霊の視点から現代社会の問題を扱います。一方『円山町』では、社会に翻弄された女性の物語に焦点を当て、観客に深い問いかけを行います。
出演者の顔ぶれ
主役の「シテ」として演じるのは、2020年の東京オリンピック閉会式で注目を浴びたアオイヤマダと、ダンスグループs**t kingzの小栗基裕。二人はその多彩な表現力で観客を魅了することが期待されます。さらに「ワキ」には、岡田作品に4度目の参加となる石倉来輝や、プロダンスチームに所属する七瀬恋彩など、出演者たちも多種多様な才能を持っています。
音楽は前作に引き続き内橋和久が担当し、奄美出身の里アンナが謡手として加わります。岡田が紡ぎ出す繊細な謡に、内橋の音楽がどのように寄り添い、物語を引き立てるのか、非常に楽しみです。
チケット情報
チケットは2023年11月30日に一般発売開始予定。さまざまな割引も用意されており、特に神奈川県民に向けた特別価格も設定されています。また、未就学児の入場はご遠慮いただく必要があるため、注意が必要です。詳しい情報は公式サイトをチェックしてみてください。
公式サイト
KAAT神奈川芸術劇場
この音楽劇は、ただのエンターテインメントではなく、多くの社会的な問いを観客に問いかける重要な作品です。ぜひこの機会に、KAAT神奈川芸術劇場の魅力を体感してみてください。