TASCAM Sonicview V2.2 訪れる新機能と利便性の拡張を徹底解説

TASCAM（タスカム）が、デジタルミキサーシリーズ『TASCAM Sonicview 24』および『TASCAM Sonicview 16』のファームウェアV2.2をリリースしました。本アップデートにより、さまざまな機能が追加され、デジタルミキサーのユーザビリティが大幅に向上しています。発売から3年が経過したこのプロダクトは、放送局やライブサウンドの現場で人気を博しており、この新アップデートによりさらに進化を遂げています。

Ember+外部制御プロトコルの公開

V2.2の注目すべきポイントは、Ember+プロトコルの公開です。これによって、外部からほぼすべてのファンクションを遠隔操作できるようになり、放送業務や設備用のリモート制御において、より多くのシステムと連携を図ることが可能です。来る2025年夏には、サードパーティーのリモートコントロールアプリ『Mixing Station』がTASCAM Sonicviewに対応予定で、これにより演奏者が各自のデバイスでモニターミックスを調整する運用が実現します。

ルーティングマトリクス画面の追加

視認性や操作性を重視したルーティングマトリクス画面も新たに搭載されました。この画面では、すべてのチャンネルや入出力ポートの設定を迅速に確認・調整でき、効率的なミキシングが実現されます。

Port to Portダイレクトルーティング機能

さらに、24組のInput Portを直接Output Portにルーティングできる新機能、Port to Portダイレクトルーティングが追加されました。これにより、ミキシングコンソールとしての利用にとどまらず、フォーマットコンバーターや音声分配器としての性能も高まり、さまざまなシステム要求に応えられる柔軟性が増しました。

ユーザーキーの拡張

ユーザーキーについても大幅に改善され、本体の18個のユーザーキーボタンに加え、最大64個まで設定可能なユーザーキーエクステンション画面が追加されました。これにより、リモートアプリ『TASCAM Sonicview Control』を通じて、iPadやPCからの操作が可能となり、現場でのニーズに迅速に応える体制を整えています。