地域とのつながりを大切にした新たな医療制服
広島県福山市に本拠を置く医療法人徹慈会が、地域とのつながりを強化し、職員の働きやすさを向上させる新プロジェクトを発表しました。この取り組みは、地元企業と協力してデニム素材の病院制服を刷新するものです。徹慈会は、地域に根ざした医療の提供を目指しており、今回のプロジェクトはその理想を実現するものとなっています。
新プロジェクトの背景と目的
徹慈会は、福山市内で6つの病院やクリニックを運営しており、地域住民の健康に寄与するための医療サービスを提供しています。「地域と共に歩む医療」を理念に掲げる同法人は、地元にある「福山産デニム」を活用して制服を制作することで、地域資源を医療現場に取り入れることを目的としています。この取り組みによって、職員のモチベーションを高めると同時に、福山のブランド発信にもつなげたいと考えています。
職員に快適さを提供する制服の特徴
新しい制服は、福山市にある老舗デニムメーカーの「篠原テキスタイル」、「カイハラ」「株式会社C2」との連携によって開発されました。医療現場に必要な機能性とスタイリッシュさを兼ね備えたユニフォームで、以下のような工夫が施されています。
- - ストレッチ性・通気性に優れた特殊デニム素材
- - 抗菌・防臭加工済みで衛生面も配慮
- - 着脱が楽で、洗濯にも強い手法
- - 落ち着いたインディゴカラーとデニムならではの個性を表現
- - 制服とは思えないデザインで病院のイメージを刷新
デニム素材は、通気性や耐久性に優れており、使い込むことで職員一人ひとりの個性が表れてきます。従来の医療用白衣とは異なり、柔らかい印象を与えるため、患者との距離感を縮める効果も期待されています。
また、この福山産デニムが多くの患者の目に触れることで、地域のシンボルとしてのデニムが広く知られるようになることが期待されます。
今後の展開と意義
制服の導入は2025年12月頃から始まり、徹慈会のグループ内の全6施設で使用される予定です。制服のデータをもとにさらなる改善や新たなシリーズ展開も視野に入れています。加えて、地域の方々にこの取り組みを広く知ってもらうためのイベントも計画しており、医療現場への関心を高めることを目指します。
理事長や地元企業からのコメント
このプロジェクトに関し、徹慈会の宇髙毅理事長は、「患者との距離を縮めるために、地域で作られた温かみのあるデニムを採用しました。地域の技術を医療現場に活かすことで、職員が誇りを持てる制服になると確信しています」とコメントしています。
また、地元企業からも好意的な反応が寄せられており、篠原テキスタイルの代表は、「福山デニムに対する興味を持っていただき、心から嬉しく思います。このコラボレーションが、福山の魅力をさらに発信する契機となることを期待しています」と述べています。
誠意から生まれた制服
この新しい制服は、地域の歴史や文化を尊重しながら、医療の枠を超えた新たな挑戦を示しています。地域と医療が繋がることで生まれる新たな教育や育成の機会を創出し、地域全体の発展につなげていきたいという徹慈会の意気込みが感じられます。今後もこのプロジェクトが地域に喜ばれるものとなるよう期待されているのです。