舞台『ベイジルタウンの女神』が東京での公演をスタート!
ケラリーノ・サンドロヴィッチ(通称、KERA)と緒川たまきによるユニット「ケムリ研究室」が贈る舞台『ベイジルタウンの女神』が、東京の世田谷パブリックシアターにて5月9日に開幕しました。この作品は2020年に初演され、その魅力が再興されることとなった再演です。
本作の舞台設定は貧民街のベイジルタウン。大企業ロイド社の社長マーガレットは、自身の婚約者ハットンと顧問弁護士チャックと共に、土地買収を目指してソニック社の社長タチアナを訪れます。タチアナとは過去にロイド家での小間使いをしていた経歴があり、二人の再会を喜ぶも、マーガレットは彼女との思い出をすっかり忘れていました。
土地を売る気がないタチアナが提案するのは、無一文でベイジルタウンに1ヶ月間住むこと。果たしてマーガレットはこの賭けに乗り、街の住人たちとどのように接するのかが見どころです。頻繁に登場する個性豊かなキャラクターたちとの触れ合いは、物語に温かみを与え、笑いが生まれます。
初演と同様、役者たちは身体を使った見事な演技や場面転換を行い、さらに各キャストの特徴をデフォルメしたアニメーションを取り入れることで、舞台装置とも大きく連携しています。これにより、総合芸術としての舞台のクオリティがより一層引き上げられ、観客を楽しませる新たな魅力が加味されています。
物語はロマンティック・コメディとしての側面を強調しているだけでなく、社会派喜劇としての味わいも感じられ、KERAの巧みな言葉選びは、観客に深い思考を促します。登場人物たちの個性が際立ち、彼らとの時間を過ごすことは一種の贅沢でもあります。KERAと緒川たまきが大切にしたいと思う「キラキラしたもの」がしっかりと詰まった作品となっており、観る者の心をつかむことでしょう。
公演は5月18日まで東京で上演され、その後、兵庫、久留米、豊橋、新潟と巡る予定です。注釈付き席や立見席などの追加チケットが販売中で、東京公演の当日券は開演の1時間前から購入可能です。また、5月14日には前代未聞のライブ配信も決定され、多くのファンが待ち望んでいたこの機会を逃す手はありません。
出演者のコメント
公演の開幕にあたり、KERAや出演者から次々とコメントが寄せられています。
- - Krista Kaser: 初日を迎えた感動を共有し、お客様との一体感を強調。作品への愛情を表現。
- - 緒川たまき: 初日を振り返りながら、お客様の支えを感じられることの喜びを伝えました。また、体調不良のお詫びも忘れずに。
- - 古田新太や水野美紀、温水洋一など他のキャストたちも、客席の反応や初日の高揚感について感慨深く語り、作品の魅力を再確認しています。
この公演を通じて、観客は単なるエンターテインメントではなく、心に響く感動体験を得られることでしょう。残りの公演期間中、ぜひこの貴重な舞台を生で体感してください。