全国12都道府県で明らかになったアナログレコードの現状と購入者動向
アナログレコード専門店「Face Records」を展開するFTF(エフティエフ)株式会社が、全国12都道府県におけるアナログレコードとレコードショップに関する意識調査を実施しました。この調査は、8月に行われた「福岡県版」に次ぐもので、全国規模での初めての試みとして注目されています。調査の結果からは、レコードに触れたことがある人の割合や、購入者の年代構成、多様な購入先が明らかになりました。
調査概要
- - 調査名:アナログレコードとレコードショップに関する意識調査
- - 調査期間:2025年8月5日~2025年8月20日
- - 対象:北海道、宮城県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、広島県、福岡県に在住する18歳から89歳の男女
- - 回答者数:2,180名
- - 調査方法:Webアンケート
- - 実施機関:Freeasy
この調査において、全体の59%が「レコードに触れたことがある」と回答し、そのうち32%にあたる人々が「今も持っている」と答えています。レコードは、現代においても多くの人々の音楽体験に根付いていることが浮き彫りになります。
アナログレコードの購入状況
調査結果から、近年のアナログレコード購入者の年代構成が際立っています。10代から20代が約47.8%を占め、30代まで含めると67.4%となり、40代を加えた場合は83.7%に達します。このデータは、特に若年層の間でアナログレコードの支持が広がっていることを示しています。最近1年間にアナログレコードを購入した人の金額層を見ても、6割が「1円~9,999円」と回答しており、このことはライトユーザー層や初心者が多いことに裏付けるものでしょう。
さらに、購入されたレコードの種類では、中古が約5割を占めており、新品レコードも一定の割合を持っています。このことから、多様な購入動向が伺えます。
アナログレコードの市場動向
アナログレコードの需要は顕著に増加しています。2024年の音楽ソフト生産金額は前年比93%の2052億円となりましたが、アナログレコードは前年比126%の78億8700万円と、1989年以来の高値を記録しています。この現象は、アナログレコードの重要性が再認識されていることを物語っています。
多様化する購入ルート
レコード購入先としては「レコード専門店」が最も多く挙げられますが、ネットショップやオークションサイト、フリマアプリ、リサイクルショップといった選択肢も充実しています。このように、リアル店舗とオンラインを組み合わせた新しい購入行動が広がっていることがわかります。
Face Recordsでは、「ミヤシタパーク店」や「京都髙島屋S.C. T8店」などの実店舗が人気であり、オンラインショップやフリマアプリも活用されています。この全国的な展開を通じて、リアルとオンラインの接点が強化されています。
結論
今回の調査では、アナログレコードの「体験者が過半数」「そのうち約3割が所有者」という結果が得られ、全国規模でのアナログレコードとレコードショップへの支持が確認されました。特に若年層からの支持が顕著で、購入者の年代構成も示唆に富んでいます。さらに、購買先の多様化やFace Recordsの全国展開により、レコード文化の未来がより豊かに広がることが期待されます。
FTF株式会社は、若い世代にアナログレコードの魅力を伝え、「文化の継承を行うツール」としての役割を果たすことを目指しています。音楽の魅力を多くの人々と共有し、今後もアナログレコードの文化を大切に育てていくことでしょう。