TuneCore、アーティスト還元額7700億円を突破
音楽デジタル配信サービスを提供するTuneCore Japanを運営するチューンコアジャパン株式会社(東京都渋谷区)が、アーティストへの累計還元額が7700億円を超えたことを報告しました。これは、TuneCoreの親会社TuneCore, Inc.(ニューヨーク)の発表で明らかになったものであり、アーティストに還元される収益の目覚ましい成長を象徴しています。
進化する音楽流通の形
TuneCoreは「音楽流通の民主化」という理念のもとで、2006年からサービスを開始しました。これにより、世界中のインディペンデントアーティストたちが、自身の音楽を簡単に配信し、収益化できる環境を構築しました。日本だけではなく、米国、欧州、南米、アジアなど多地域にわたって展開し、アーティストの支援を行っている点が特徴です。
このたび、アーティストへの還元額が50億USドル、即ち約7700億円に到達したことは、TuneCoreが進化を続けてきた結果でもあります。過去17か月で40億ドルを突破し、さらなる飛躍を遂げたことからも、インディペンデントアーティストの成功が加速していることを示しています。
アーティスト発見の機会を提供する
TuneCoreを支える基盤には、Believeが確立した多くのデジタルサービスプロバイダーとの直接的なネットワークがあり、アーティストに対して効率的なマーケティングとプロモーションの機会を提供しています。アーティスト開発プログラム「TuneCore Accelerator」では、アーティストが新たなファン層を築くためのサポートも行っており、昨年だけでも210億回以上の新規ストリーミング再生が実現しています。
特に、同プログラムに参加するアーティストは、収益の中核をなすロイヤリティが飛躍的に増加するなど、その効果が顕著に表れています。これは、アーティストに対するTuneCoreの配慮とCommitmentの表れであり、世界中の独立音楽シーンに革命を起こしています。
仮定を突破する成功例
カリフォルニアのラッパーであるMike Shermも、その成功を実証している一人です。音楽配信プラットフォームを使いこなすことで、彼はSoundCloudやYouTubeで熱心なファンベースを築きました。過去の経験を踏まえ、TuneCoreを利用したことで人気を確立し、数々の楽曲が幾億回もストリーミング再生される成果を上げています。
彼は「音楽を楽しむことが成功の鍵」と述べ、インディペンデントシーンにおいて努力の重要性を強調しました。彼自身の目覚ましい進展は、TuneCoreをプラットフォームとした成功の一例です。
日本市場での成長
日本国内においても、TuneCore Japanは2024年までにアーティストやレーベルに対する累計還元額が711億円を超える見込みです。約10%のアーティストは国内から国際的に活動しており、特にアニメやゲーム音楽を提供するバンド、Miliなどが存在感を示しています。Miliは、TuneCoreによって提供される配信手段に満足しており、特に著作権管理やカラオケ配信の利便性を評価しています。
また、TuneCore JapanのCEOである野田威一郎氏は、日本のアーティストが世界で成功を収める姿勢の重要性を強調し、引き続きアーティストのパートナーとして努力を続けていく意向を示しました。
インディペンデント音楽の未来
TuneCoreは、今後も全世界のアーティストをサポートし続け、彼らの創造的な自由と経済的自立を実現するための支援を行っていく意向です。このたびの節目は、アーティスト自身の努力と情熱が形となり、音楽の新たな可能性を切り開くきっかけとなることでしょう。
TuneCoreが実現している「創造の自由」と「経済的成功」の両立。この達成は、アーティストが何を求めているかを的確に捉え、それに応じて進化することの重要性を物語っています。アーティストの未来を形作る大きな一歩として、TuneCoreの取り組みは今後も注目を集め続けるでしょう。