ジャパネットが映画『長崎-閃光の影で-』に出資
株式会社ジャパネットホールディングスが、初めて映画制作に出資することを発表しました。出資先は、2025年の戦後80年を迎える『長崎-閃光の影で-』です。この作品は、1945年の長崎を舞台に、原爆の投下によって一変した日常の中で、被爆者の救護に尽力する若き看護学生たちの物語です。映画は2024年7月25日に長崎で先行公開され、8月1日に全国公開される予定です。
映画のテーマと背景
作品の中心となるストーリーは、原爆投下の瞬間から始まります。長崎市に住む看護学生のスミ、アツ子、ミサヲたちは、空襲による休校のため帰郷し、普段の穏やかな日常を送っていましたが、突然の原爆投下によって彼女たちの生活はガラリと変わります。彼女たちは家族や恋人を失い、地獄のような状況で命を救おうとする姿が描かれています。この物語は、日本赤十字社が記録した手記を元にしています。
原爆投下を経験した世代からは多くの体験を語ることが難しくなってきているため、今だからこそこの物語を後世に伝えたいという想いが強い作品です。2024年には日本被団協がノーベル平和賞を受賞し、平和について再考される年でもあります。
福山雅治の主題歌が寄与
また、映画のエンディング主題歌は、長崎出身のアーティスト福山雅治さんが担当します。彼の楽曲「クスノキ」をアレンジしたもので、制作には看護学生役を演じる若手女優たちが参加。福山さんは被爆樹木の保全活動にも取り組む中、その思いを映画に込めました。彼は「レコーディングでは唯一無二の表現ができたと感じており、命の尊さを訴える作品に関わることができ、とても光栄です」とコメントしています。
ジャパネットの出資に込めた想い
ジャパネットホールディングスの代表取締役社長である髙田旭人氏は、長崎の原爆に関する映画が少ないことを背景に、本作の普及のために出資を決定しました。彼は「長崎に住む人々はもちろん、広く日本や世界中の方々に見ていただきたい作品です」との思いを語り、様々なイベントや放送を通して映画を広めていく計画も明かしました。
特別価格で前売券購入可能
映画の前売券は、長崎スタジアムシティの公式アプリを通じて特別価格で販売され、限定ムビチケの購入者には映画の絵柄と鑑賞記録がセットになったデジタルカードがプレゼントされます。これにより、より多くの方々に映画を観ていただきたいとするジャパネットの想いが込められています。
キャストとスタッフ
映画には、近年注目を集める俳優たちが揃っており、菊池日菜子さん、小野花梨さん、川床明日香さんが主要なキャストとして出演。監督は長崎出身の松本准平氏が務めます。彼のこれまでの作品には、実話を基にした感動的なストーリーが多く、今回もその手腕に期待がかかります。
本作『長崎-閃光の影で-』は、過去の悲劇をしっかりと描きながら、未来への希望や平和のメッセージを伝える作品として、多くの人々に感動を与えることでしょう。今後の公開を楽しみにしたいと思っています。