K2 Picturesが映画製作ファンドに5億円の資金調達
株式会社K2 Pictures(以下、K2 Pictures)は、株式会社日本政策投資銀行(以下、DBJ)から5億円の資金調達を実現したことを発表しました。この資金はK2 Picturesが運営する映画製作ファンド、「K2P Film Fund Ⅰ」(読み:ケーツーピーフィルムファンドファースト)に充てられます。
新たな映画製作の形
K2 Picturesは2023年8月に事業を開始した新興映画会社です。同社は昨年のカンヌ国際映画祭で「日本映画の新しい生態系をつくる」というコンセプトを掲げ、ファンドの立ち上げを発表しました。
国内外からの投資を促進
本ファンドの立ち上げにより、国内外の新しい投資家が日本映画産業への参入を促されることを目指しています。これまで投資家が参入しづらい状況が続いていましたが、この新しい資金調達の形によって、従来の手数料率を低く設定し、投資家へのリターンを早めることが実現されます。これにより、さらなる資金の流入が期待されます。
クリエイターへの利益を確保
また、K2 Picturesはクリエイターへの利益還元を重視しており、成功報酬の制度を導入することで、日本映画産業で多くの才能が活躍できる環境を整えようとしています。
映画製作の進行状況
現在、K2 Picturesはファンド投資家をさらに募りつつ、才能あふれるクリエイターとの映画製作も開始しています。2026年2月6日には、ゆりやんレトリィバァ監督による作品『禍禍女』の公開が予定されています。この作品は、今後の日本映画の一つの礎となることが期待されています。
DBJの役割と期待
DBJは政府系金融機関として、日本企業の国際競争力強化をサポートしており、コンテンツ産業においても同様の取り組みを行っています。今回の資金調達は、国際競争力を持つIPの育成と収益化に向けた新たな資金調達手段の多様化に寄与するものとされています。
K2 Pictures代表のコメント
代表取締役CEOの紀伊宗之氏は、ファンドの立ち上げを通じて日本映画産業への資金調達の新たな選択肢を提供したいと語っています。「エンターテインメントと金融は一見かけ離れた存在に思われがちですが、世界の競争に勝つためには、両者の連携が必要です」と述べ、世界市場を視野に入れた映画製作へ前進する意気込みを示しました。
DBJからの評価
DBJもK2 Picturesのビジョンに共感し、映画製作や資金調達手法の革新を評価しています。「K2 Picturesの挑戦は日本の映画業界、ひいてはコンテンツ産業の国際競争力強化につながると期待しています」とのコメントも寄せています。
会社概要
株式会社K2 Pictures
- - 代表者: 紀伊宗之
- - 所在地: 東京都目黒区青葉台1−11−16
- - 資本金: 492,142,000円
- - 事業開始: 2023年8月
- - URL: K2 Pictures
株式会社日本政策投資銀行
- - 代表者: 地下誠二
- - 所在地: 東京都千代田区大手町1丁目9番6号
- - 資本金: 1兆4億24百万円
- - 設立: 2008年10月
- - URL: DBJ
このように、K2 Picturesは新たな映画製作の形を模索しつつ、国内外の投資家を巻き込みながら、日本映画産業の再生を目指しています。