音楽ビジネスと著作権を学ぶワークショップ開催レポート
2023年10月、青山学院大学にてビクターエンタテインメントが主催した社会連携ワークショップ「ビクター社員と音楽ビジネスから著作権を学ぼう」が行われ、30名の学生が参加しました。この講座は全学部・全学年を対象とし、著作権及び音楽ビジネスの仕組みを学ぶ貴重な機会として実施されました。
ワークショップの内容
参加者は、まず経営企画部のスタッフによる企業紹介からスタートしました。その後、法務・契約を担当するライツプランニング部のスタッフが講師となり、音楽ビジネスと著作権に関する講義が展開されました。前半では「著作物とは何か」「著作権はどのように発生・保護されるのか」など、著作権の基本を学びつつ、参加者はグループに分かれ、様々な事例をもとに著作物に該当するものを考えるワークショップを行いました。
実践的な応用
後半のセッションでは、著作権のライセンスや譲渡の仕組み、音楽ビジネスの権利構造など、より実践的な内容が紹介されました。YouTubeやTikTokなどの動画プラットフォームで収益が創出される仕組みについても説明され、アーティストや作詞家、作曲家、レーベル、音楽出版社という権利者の関係性が明確にされました。また、著作物の保護と利用を通じて文化が進展する「知的創造サイクル」の概念についても触れられ、受講者は著作権が団体の財産的価値を生み、次の創作に繋がる重要な役割を果たしていることを理解しました。
質疑応答とフィードバック
質疑応答の時間には、音楽著作権に関する質問だけでなく、音源の取り扱いや音楽ビジネスの構造に関する興味深い質問も飛び交い、受講者の関心が伺えました。アンケートでは、「著作物の定義に驚いた」、「音楽レーベルとアーティストの関係を通じて理解しやすかった」など、参加者からの好意的な反応が多く寄せられました。
ビクタースタジオの見学会
ワークショップと連携して開催されたビクタースタジオの見学会では、業界経験豊富なエンジニアがスタジオ内を案内しました。スタジオは1940年に築地で設立され、現在は多くのアーティストの楽曲制作に寄与しています。見学では、録音、ミキシング、マスタリングの各プロセスについて実際の設備を使用しながら解説。参加者はプロのレコーディングマイクを通じて自分の声を聞く体験や、スタジオでの音楽制作の様子に触れることができました。
見学会後のアンケートでも、「音楽がどれほどの工程を経て届けられるか実感した」や、「体験型の講座で理解が深まった」など、良い感想が多く寄せられました。このように、ワークショップとスタジオ見学は、音楽制作の現場の熱を感じる絶好の機会を提供しました。
今後の展望
ビクターエンタテインメントは、今後も教育機関と連携し、音楽文化の発展に寄与する取り組みを続ける方針を示しています。音楽の魅力やビジネスの実態を学ぶ場が増えることで、多くの学生が音楽業界に対する理解を深め、将来の活動に繋がることが期待されます。将来的には、さらに多くの学生がこのような機会を通じて自身の可能性を広げることができるでしょう。