特殊詐欺被害の防止を訴える大祭
2025年10月、山梨県大月市で行われた「矢立の杉」第14回年次大祭に参加したのは、杉良太郎特別防犯対策監をはじめ、特別防犯支援官の伍代夏子氏、前田健志氏、そしてAKB48の鈴木くるみ氏の4名です。今年の祭りでは、樹齢1000年を超える杉の木に安らぎを願うと同時に、特殊詐欺の被害防止に関するメッセージが届けられました。
自分は大丈夫という思い込みを捨てて
杉対策監は講演の冒頭、「特殊詐欺は他人事ではない」と警告を発しました。多くの人が「自分は大丈夫」と思い込んでいますが、その考えは危険であると指摘しています。年々、特殊詐欺の被害総額は増加しており、その被害者は多岐にわたります。「国際電話や知らない番号からの電話は、手続きを踏めば停止できます。こういった対策を講じてほしい」と呼びかけました。
特に、近年増加している手口の中で、警察官を装った詐欺が70%以上を占めると伝えました。偽の警察手帳を見せたり、違法に得た個人情報で信用させる手法は非常に巧妙です。「電話に出るだけで騙されることもある」と警鐘を鳴らし、注意を喚起しました。
杉対策監は、具体的な対策として防犯電話機や留守番電話の活用、知らない番号には出ないという習慣を提唱。「お金の話が出た時点で、詐欺を疑うべき」と強調しました。最後に、「大月市から特殊詐欺を撲滅したい」と力強く訴え、参加者へ協力を呼びかけました。
本物の警察官はSNSで手帳を見せない
続いて登壇した前田氏は、「ニセ警察詐欺」に焦点を当てました。「山梨県でも警察官のフリをした詐欺が発生しており、あなたの口座が犯罪に利用されていると不安を煽る電話がかかっています」と述べました。
「本物の警察官がSNSのビデオ通話で手帳を示すことはありません。そういった連絡がきた場合、必ず詐欺と考えてください」と警告をしました。前田氏は、もしそのような電話がかかってきたら、一度電話を切り、必ず家族や最寄りの警察署に相談することが重要であると強調しました。
「一人一人が危険を自分事として認識することが大切です」と参加者へのメッセージを強めました。
国際電話の利用休止
また、特殊詐欺対策として国際電話の利用休止申請を促進しています。詳細は公式ウェブサイトにて手続きが可能です。多くの方々がすでに利用停止申請を行っていますので、ぜひこの機会に申し込んでみてはいかがでしょうか。
開催概要
最後に、今年も「矢立の杉」第14回年次大祭が開催されました。日程は2025年10月3日、場所は山梨県大月市の矢立の杉です。多くの特別防犯支援官たちが参加し、安全な社会づくりに向けた意識が新たにされました。